半減期とは何か
半減期(half-life)とは、放射性物質の量が最初の半分にまで減少するのにかかる時間のことです。例えば炭素14の半減期は約5,730年で、この年月が経過すると元の量のちょうど半分が残ります。それぞれの放射性同位体は固有の半減期を持っており、その値は環境条件に左右されず常に一定です。
放射性同位体の半減期をもとに、時間経過に伴って残る物質の量を計算します。
半減期(half-life)とは、放射性物質の量が最初の半分にまで減少するのにかかる時間のことです。例えば炭素14の半減期は約5,730年で、この年月が経過すると元の量のちょうど半分が残ります。それぞれの放射性同位体は固有の半減期を持っており、その値は環境条件に左右されず常に一定です。
残存する物質量は、N(t) = N₀ × (1/2)^(t/t₁/₂) という式で求められます。ここでN(t)は時間t経過後の量、N₀は初期の量、tは経過時間、t₁/₂は半減期を表します。例えば初期量100g・半減期10日の物質であれば、10日後には50g、20日後には25g、30日後には12.5gが残ることになります。
考古学の分野では、炭素14の半減期を利用して有機物の年代を推定します。生物が生きている間は炭素14を体内に取り込みますが、死んだ後は取り込みが止まり、崩壊だけが進んでいきます。残っている炭素14の量を測定することで死亡した時期を推定でき、この方法によっておよそ5万年前までの遺物の年代を測定することが可能です。
核医学の現場では、ヨウ素131(半減期約8日)やテクネチウム99m(半減期約6時間)といった放射性同位体が診断や治療に用いられています。甲状腺がんの治療に使われるヨウ素131は、適度な長さの半減期を持つため、十分な治療効果を発揮しながらも長期的な被ばくを最小限に抑えることができます。投与量や投与のタイミングも、この半減期を考慮したうえで決定されます。
放射性同位体の半減期は種類によって大きく異なります。ウラン238は約45億年、プルトニウム239は約24,000年、セシウム137は約30年、ヨウ素131は約8日、ラドン222は約3.8日、テクネチウム99mは約6時間です。半減期が短い同位体は主に医療の診断用途に、長い同位体は地質学的な年代測定に用いられる傾向があります。
原子力発電所から発生する放射性廃棄物の取り扱いは、半減期と密接に関わっています。プルトニウム239は半減期が約24,000年と長いため、安全とみなせる水準まで下がるにはおよそ10回分の半減期、つまり約24万年もの歳月が必要です。このため高レベルの放射性廃棄物は地下深くに長期間保管する必要があり、半減期を踏まえた廃棄物管理の戦略が欠かせません。